今回は、ダーマローラーを用いた毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の治療についてお話したいと思います。
毛孔性苔癬とは、肩から二の腕、上背部そして太ももに見られる毛穴に一致して、褐色の硬く触れる丘疹(ぶつぶつ)が多数見られる病気です。
一個一個は直径1から3mmと細かいのですが、ざらざらとした感触があり、特に夏に腕を出す衣服を着るようになると、気になって受診される女性が多くなります。男女ともに見られますが、女性の方が気にするためか、受診するのは圧倒的に女性が多い病気です。
小児期から発症し、思春期頃に目立ってきます。教科書的には、多くは年齢とともに自然に消えてゆくと記載されていますが、やや目立たなくはなってきますがなかなか完全には消えないことが多いです。
原因は不明ですが、家族内で見られることも多く、優性遺伝が考えられています。
毛孔性苔癬は毛穴の出口が広がっていて、そこに褐色の角質が充満している状態がこの病気の本態ですから、治療は一般的に角質を溶解させるサリチル酸ワセリンや尿素軟膏を塗る治療が行われてきましたが、なかなか満足できる効果は得られにくく治療効果にも限界がありました。
当院でも今までの従来の外用治療(サリチル酸ワセリンや尿素軟膏)に加え、ケミカルピーリング、ジェネシス、プロウェーブ脱毛など様々な治療を行ってきました。
どれもある程度は効果はあるのですが、繰り返し行わないとなかな効果が現れにくいということもあり、効果的な治療を検討していました。
様々な治療をしてきた中で、ダーマローラーを毛孔性苔癬に応用することで、他の治療に比べて高い治療効果が得られることがわかったため、今回ご紹介させて頂きます。
<ダーマローラー治療>
ダーマローラー療法とは、約200本の極微細な医療用特殊ステンレススチール製針でできたローラーを肌表面の上で転がし、表皮の角質と真皮に微細な刺し傷(穴)を開けることでコラーゲンの増殖・新生を促す治療です。【コラーゲン増殖療法】
この微細な刺し傷(穴)に対し、肌本来がもっている傷を治そうという生理的な創傷治癒反応が起こります。
その結果、様々な増殖因子が分泌され、線維芽細胞がコラーゲンの増殖・新生を促すという自己コラーゲン増殖・新生のサイクルが構成されます。
毛孔性苔癬苔癬では、毛穴の出口が広がっていて、そこに褐色の角質が充満している状態がこの病気の本態ですから、ダーマローラーで微細な傷(穴)を開けることで、詰まった角質を効率よく排出しながら傷を治すという創傷治癒過程でお肌を再生しながら改善していくと考えています。
各種美容液を併用することで、美肌有効成分を効率良くお肌の深部まで導入・浸透させることができ、高い治療効果が得られます。
アレルギー反応や皮膚へのリスクがほとんどなく、安全な治療法です。
治療後数日は赤み、かさつきが出ますが、一週間ぐらいでほとんど気にならなくなります。
治療は約1ヶ月毎に約3~4回程度です。
(※治療効果や治療回数には個人差があり、症状の程度によって多少異なることがあります。)
※当院では、治療前にあらかじめ麻酔クリームを外用して来院して頂いて治療を行っております。非常に麻酔効果の高いクリームを使用していますので、痛みに弱い方でも安心して治療を受けて頂けます。
このダーマローラー治療は、ローラーの針の種類、転がす方向、強さなどで効果が異なってきます。
当院では、多くの毛孔性苔癬を治療してきた経験を活かして当院独自の方法で治療を行っております。
☆毛孔性苔癬でお悩みの方は、是非お気軽にご相談下さい。
2009年10月19日
ダーマローラーを用いた毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の治療
2009年10月13日
『第60回日本皮膚科学会中部支部学術大会(京都)』
先週末は、京都で開催された『第60回日本皮膚科学会中部支部学術大会』に行ってきました。
様々な皮膚科疾患に対して、多くの先生方の発表を聴いてしっかり勉強してきました。
当院では、患者様に満足していただける医療を提供するため、積極的に学会やセミナーに参加して勉強し、皮膚科専門医としてしっかりとした知識と経験をもって診療にあたっております。
※お肌のトラブル(症状)でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談下さい。
2009年10月6日
『Qスイッチルビーレ-ザー勉強会(大阪)』
先週末は、大阪で開催された「Qスイッチルビーレーザー」の勉強会に行ってきました。
講師の先生は、私の尊敬する美容治療のスペシャリスト「湘南鎌倉総合病院 形成外科・美容外科部長」の
山下理絵先生です。
当院では、シミのご相談・治療に加え、最近ではアザのご相談・治療で来院される患者様が非常に多くなってきています。
そこで今回は、再度Qスイッチルビーレーザーについて詳しくお話したいと思います。
現在様々なシミ・アザ(青アザ、茶アザ)治療機器がありますが、このQスイッチルビーレーザーは、シミ・アザ治療のゴールデンスタンダードとして確立されているレーザーなのです。
シミ・アザ(青アザ、茶アザ)の治療をする上で、Qスイッチルビーレーザー以上の治療機器はないと断言できます。
Qスイッチルビーレーザーとは:
ルビーレーザーの波長694nmは、シミやアザの原因である メラニン色素に対して吸収が高く、コラーゲン組織や ヘモグロビンにはほとんど吸収されません。 そのため正常組織のダメージを最小限に抑えながら メラニンを有する細胞のみ選択的に破壊します。 ルビーレーザーの中でも当院のQスイッチルビーレーザーは 極力、熱緩和時間を短く抑え(照射時間20ns(ナノ秒)、 この短い時間に適切なエネルギーを照射することでレーザー光は真皮部分まで到達し正常組織へのダメージを抑えながら有効な治療を行うことができます。
適応疾患:
<浅いシミ>
①そばかす(雀卵斑)
②日光性(老人性)色素斑
③茶アザ(扁平母斑)(保険適応)
<深いシミ>
①青アザ(太田母斑・異所性蒙古斑)(保険適応)
②遅発性太田母斑様色素斑(後天性真皮メラノサイトーシス)
<その他>
①外傷性色素沈着症(保険適応)
②入れ墨(タトウー)
③アートメイク除去
シミ・アザといっても様々な種類があり、シミ・アザの種類や程度、部位などによって治療法や治療時期、機器設定、治療後の経過、治療時期(治療間隔)なども異なってきます。
当院では、皮膚科専門医として、また長年美容治療に携わってきた知識と経験を活かして正確に診断した上で、患者様の症状(状態)に合った最適な治療をご提案しております。
勉強会では、尊敬する山下先生とQスイッチルビーレーザーを用いたシミ・アザ治療について色々意見交換することができ、有意義な勉強ができました。
当院では、患者様に満足していただける安全で効果的な最新治療を提供できるよう、日々様々な学会やセミナーに積極的に参加して勉強し、クリニックとしての医療の質を向上させるよう心がけております。
☆シミ・アザでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談下さい。
2009年9月27日
話題の美肌サプリメント『アスタキサンチン』
話題の美肌サプリメント『アスタキサンチン』についてご紹介したいと思います。
『アスタキサンチン』は、エビ、サケ、タイなど、赤い水産生物に存在する天然色素カロテノイドに一種です。
エイジング(加齢)ケアの高い美容成分として今、熱い注目を集めています。
人間の肌は主に表皮と真皮から成り、それぞれが独自に、また互いに関わり合って機能することで、生命の維持に役立ってします。また、それは外部の刺激から身体を守ることだけでなく、美容的価値を満たす役割も果たしています。これらの働きは、加齢により衰えますが、紫外線などにより発生する活性酸素は、それ以上に衰えを加速させます。この活性酸素を強力に消去する『アスタキサンチン』は、肌表面、表皮、真皮などの皮膚のあらゆる部分に作用することで様々なトラブルから守り、健康で美しい肌に導きます。
『アスタキサンチン』の抗酸化力は、α-リポ酸の75倍、ビタミンEの100倍、緑茶カテキンの550倍、コエンザイムQ10の800倍、ビタミンCの5000倍なのです。
<皮膚での効果>
①皮脂の分泌抑制
②シミ改善
③シワ改善
④キメ改善
⑤メラニン産生抑制
⑥皮膚細胞保護
<その他の効果>
①血圧・血糖・血中脂質などの上昇を抑制し、生活習慣病の予防をサポートしてくれます。
②筋肉の疲労抑制、筋肉の持久力向上、脂肪の燃焼効率向上
③冷え性や肩こり
④眼精疲労の緩和、眼の調節力の改善
⑤睡眠リズムの安定化
などの効果が報告されています。
当院で導入した抗酸化サプリメント『アスタキサンチン』は、日本の製薬メーカーが製造開発した「医療機関専用サプリメント」です。
様々な試験によって安全性と効果が実証されている良質なサプリメントです。
このサプリメントは現在数多くの芸能人、一流スポーツ選手などに愛用されています。
私はもちろん、スタッフも愛用して効果を実感しています。
当院で行っている各種美肌治療の効果を体の内部から高め、よりいっそう健康的な若々しい美肌に導いてくれるサプリメントです。
☆皆様も毎日の美肌ケア(エイジングケア)、健康(体力)維持・向上として飲まれてみてはいかがでしょうか?。
☆ご興味がある方は、是非お気軽にご相談下さい。
2009年9月19日
9/23(水・秋分の日)の休日診療のご案内
9/23(水・秋分の日)は、休日診療を行います。
診療時間は通常と異なりますのでご注意下さい。
<診療時間>
9:00-12:00 14:00-18:00
この日は岡崎市の皮膚科当番(当直)のため、一般皮膚科・形成外科診療が中心となりますが、
美容診療も行っております。
※当院は予約制となっております。
受診希望の方は、お電話にてご予約をお願い致します。
(ご予約は、診療時間内にお願い致します。)
※診療および処置内容によって、ご予約時間より多少遅れる可能性があります。
ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
2009年9月7日
皮膚再生療法(セルリバイブ・セルリバイブジータ)
今回は、当院で人気がある血小板を用いたお肌の再生療法について説明したいと思います。
皮膚再生療法(血小板注入療法)は、自分の血液を用いてお肌の再生を促す最先端のシワ・たるみ治療法です。
自分自身の血液を精製したものを注入する方法なので、アレルギー反応や感染などの心配のない安全性の高い若返り治療です。
<セルリバイブ「CellRevive」>
目のまわりのシワ、ほうれい線の治療はもちろん、従来、手術・レーザー・コラーゲンやヒアルロン酸では治療の難しかった目の下の小じわ・たるみ・凹み・クマ、額のシワ、唇・口まわりのシワ、首のシワ、大きなニキビあとに対しても治療効果が出せるのが特徴です
<セルリバイブジータ(CellReviveζ)>
従来のセルリバイブ療法に医薬品として認可されている細胞成長因子を添加することで目元の小ジワやニキビ跡の凹凸にはもちろんのこと、従来の皮膚再生療法では難しかった、目の下のクマ・くぼみ・口のまわりのシワ(ほうれい線)・首のシワに対しても優れた効果を発揮する最新治療方法です。
治療方法や施術は従来のものと同じですが、施術後の腫れはやや長い治療です。その分、効果も期待できます。
※私は、この治療治療を導入するにあたって、開発者で『医療法人 社団 貴順会 吉川病院(京都) 美容皮膚形成 部長』の川添 剛 先生の元で直接しっかり指導を受けてきました。
※数日のダウンタイム(腫れ、内出血)があるため、週末に入る前や連休前に治療を希望される方が多いです。
※治療には採血後、血液を調整して注入するため、約1時間半~2時間かかります。
☆ご興味がある方は、ただいまキャンペーン(セルリバイブ、セルリバイブジータ)も行っておりますので、是非お気軽にご相談下さい。
向かって右の先生が 川添 剛先生です。
2009年8月31日
☆秋・美肌キャンペーン(9月~11月)
秋はお肌にとって最も大切な時期です。
夏に紫外線のダメージを受けたお肌をそのまま冬まで放っておくと、シミ、シワ、たるみ、乾燥により、お肌の老化を急激に進めることになります。
秋にしっかり美肌治療をすることで、夏のダメージを回復し、よりいっそう若返ったお肌に導きます。
当院が自信をもっておすすめする美肌治療をご提案いたします。
☆是非この機会にお試し下さい。
☆お肌のお悩み(トラブル)でお困りの方は、お気軽にご相談下さい。
2009年8月27日
9/1(火曜日)の診療時間変更のお知らせ。
9/1(火曜日)は、都合により診療時間を10:00~13:00とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い致します。
2009年8月10日
夏季休診日のお知らせ
8/12(水曜日)~8/16(日曜日)まで夏季休診日とさせて頂きます。
患者様にはご不便をおかけしますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
※尚、8/17(月曜日)より通常通り診療を行っております。
2009年8月3日
第27回日本美容皮膚科学会総会(新潟)
8/1(土)~8/2(日)は、新潟で開催された 『第27回日本美容皮膚科学会総会』 に大学勤務医時代の後輩の先生と当院のスタッフ(ナース2名)を連れて勉強に行ってきました。
ケミカルピーリング、レーザー治療、光(IPL)治療、注入治療(ボトックス、ヒアルロン酸、レディエッセ)等の最新の美容治療についてみっちり勉強してきました。
第一線でご活躍されている先生方とも治療について情報交換ができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
また最新のコスメもリサーチしてきましたので、今後導入を検討していきたいと思っています。
☆夜は、みんなで美味しいお寿司と地酒を堪能して新潟の夜を満喫してきました。
※学会参加に伴い、診療時間の一部変更により、患者様にご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。
当院では、患者様に安全で効果的な最新治療を提供できるよう今後も定期的に学会やセミナー等に積極的に参加し勉強していきたいと思います。
☆お肌のお悩みやトラブルでお困りの方は、どんな些細なことでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談下さい。